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茨城県石岡市、先行して建てられた木質ペレットの工場に隣接する、ショールームと社員寮の計画。

 この敷地は、電気以外の上下水道、都市ガス等のインフラが全くなく、周りには山があるだけという場所であった。私たちは、まず、井戸を掘り、除鉄滅菌して水を得、下水道の代わりに浄化浸透処理装置を設けることから始め、建物も、山から木を切り出して来て建てるという、建築の根源的な部分と向き合った。流通材を買ってくるのではなく、その地域にある山から木を切り、製材、乾燥し、構造材だけでなく、外装内装の仕上げ材、下地材など、建物の全ての部材を賄う。木の皮は、外構で使うバークチップ舗装にしたり、端の部分を丸太デッキにしたり、更には余った部分を粉砕して、ペレットにし、エネルギー源としてお湯をつくり、暖房給湯の熱源にする。全部で260本の原木を使いましたが、自分たちで木拾いまでして、木の全てを使い切ることを考えた。

 建物は、大小11個の家型をした部屋からなり、それをフラットな屋根でつないでいる。構造は、落とし込み板壁構造という、溝を切った柱に30ミリの厚みの木板を金物無しで緊結させて耐震壁にする構造形式をとっており、それをそのまま仕上げとしている。木の塊感を出す事で、外に積まれた丸太の山の力強さに負けない意匠を考えた。これは、断熱性も高く、内部の熱環境に寄与している。外壁は、15ミリの板を三層に重ねた、杉板シングル葺きとし、瓦のように細やかな意匠とすることで、素材感を出しながら、ペレットをイメージさせるつくりとしている。全ての部屋にはトップライトを設け、なるべく自然光だけで暮らせるようにしている。



data

所在地:茨城県石岡市

敷地面積:4,405.69㎡

建築面積:296.42㎡

延床面積:288.18㎡

構造規模:木造平屋(落とし込み板壁構法)

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ソロー茨城/ 2016

末光弘和+末光陽子 / 株式会社SUEP.

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