郊外のロードサイドに建つ小さな歯科クリニック。この地域での伝統工芸でもある和紙の透け柄 をイメージした開口のデザインは、看板によって発信するのでなく、建物全体の風景として存在をアピールし、この歯科医院に新しい アイデンティティーを与えている。

平面は中央に諸機能を集約したロの字型をしており、その周りに断片化した壁をずらしながら配置し、内外をつなぎながら空間をつくり出している。中央の正方形のコアの周囲に配置した、薄い鉄板の外壁にガラスを象嵌してできた葉っぱ のシルエットは、幾重にも重なり、室内を包み込んでいる。患者に緊張や不安感を煽りがちな歯科医院で、 精神を落ち着け、リラックスできる環境をつくることを考えた。

data

所在地:福岡県筑後市

敷地面積:738.98㎡

建築面積:189.11㎡

延床面積:185.09㎡

構造規模:S+CB造平屋

設計期間:2008.01 - 2008.10

工事期間:2008.11 - 2009.04

Clinic/Hospital

末光弘和+末光陽子 / 株式会社SUEP.

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下川歯科医院 / 2009